【2026年】生活保護受給中の法テラス相談|費用の免除条件と借金整理の進め方

2026年10月13日更新養分のトリセツ編集部広告

目次
  1. 生活保護受給中でも法テラスを利用できる3つの理由
  2. 無料法律相談を受けるための基準(収入・資産)
  3. 弁護士費用が免除されるまでの3段階(立替・猶予・償還免除)
  4. 法テラス相談から借金整理完了までの5ステップ
  5. 生活保護受給中に選べる債務整理3種類の違い
  6. 状況別の相談先と確認事項【比較表】
  7. 生活保護受給中の借金整理で注意したい4つのポイント
  8. 法テラスの対象外になった場合の相談先の選び方
  9. よくある質問
  10. まとめ|生活保護受給中の借金は法テラスを活用して整理を

生活保護について相談先に迷う場合は、法テラスに窓口の案内を求めてください。受給中の借金だけでなく、申請や却下・停止についても相談先を確認しましょう。無料法律相談の利用条件は、法テラスへ確認が必要です。この記事では、受給中の借金相談と費用の扱いを中心に説明します。

生活保護を受給している状況で借金を抱えている場合、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立替制度は利用対象になり得ます。受給中は立て替えられた費用の返済が猶予され、事件が終了した段階でも受給中であれば、申請を行うことで支払いが免除される制度(償還免除)が設けられています。

この記事では、ご自身が法テラスの利用対象になるかの判断基準、費用が免除されるまでの具体的な流れ、福祉事務所との関わり方、相談時の必要書類について解説します。「手持ちの資金がないから借金整理ができない」と悩んでいる方が、再起に向けた適切な一歩を踏み出すための判断材料としてお役立てください。

なお、債務整理の手続き方針や適した解決手段は個々の状況により異なります。具体的な手続きの進め方については、弁護士や司法書士、福祉事務所の担当ケースワーカーと十分に相談しながら進めることが大切です。

生活保護受給中でも法テラスを利用できる3つの理由

無料法律相談の資力基準を満たしやすい

法テラス(日本司法支援センター)の無料法律相談を利用するには、収入や保有資産が一定の基準以下である必要があります。生活保護を受給している世帯は、原則としてこの経済的基準を満たしていると扱われます。

相談を申し込む際に生活保護を受給している旨を申告し、福祉事務所が発行する受給証明書などを提示することで、収入要件の確認がスムーズに進む仕組みとなっています。

弁護士・司法書士費用の立替制度が利用できる

法テラスでは、相談だけでなく、実際に借金整理の手続きを弁護士や司法書士に依頼する際の着手金や実費を立て替える「民事法律扶助」の制度を実施しています。

生活保護受給中であってもこの立替制度を利用することが認められています。さらに、受給期間中は立替金の分割返済(償還)が猶予されるため、手続きを進めている最中に生活費から費用を工面する必要はありません。

事件終了後に費用の償還免除を申請できる

立替制度によって発生した費用は、手続き終了後も生活保護を受給し続けている場合、免除申請を行うことで支払いが免除される仕組みが整えられています。

返済が止まる「猶予」と、支払義務がなくなる「免除」は別の手続きで、免除には事件終了後の申請が必要です(詳しい手順は後述の段階3を参照)。

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無料法律相談を受けるための基準(収入・資産)

法テラスの無料法律相談を利用する際は、家族人数ごとに手取り月収と資産の上限があり、生活保護受給世帯は通常その範囲内とされます。最新の基準額は法テラス公式で確認してください。

生活保護の要件上、資産基準を超えることは通常ありません。なお、無料相談の時間や回数には上限が設けられています。

弁護士費用が免除されるまでの3段階(立替・猶予・償還免除)

法テラスが弁護士費用を立て替え、生活保護受給中は返済が猶予され、事件終了後に本人が償還免除を申請して返済義務がなくなる3段階を上から順に示した図

段階1:費用の立替(審査と援助決定)

相談の結果、弁護士や司法書士に依頼して債務整理を進める方針が決まると、法テラスに対して民事法律扶助(立替)の申込を行います。

審査は法テラスの審査委員会等で行われ、資力基準を満たしているか、勝訴(自己破産の場合は免責許可など)の見込みがあるか、権利濫用的な申し立てではないかなどが確認されます。審査には一定の期間がかかるため、具体的な所要期間は法テラスの案内で確認してください。

段階2:受給期間中の返済猶予

援助決定が下りると、弁護士や司法書士に対する着手金や実費が法テラスから支払われ、債務整理の手続きが開始されます。

通常の利用者は決定後に収入に応じた分割返済を開始しますが、生活保護受給者の場合は受給期間中の返済がすべて猶予されます。そのため、生活費から返済費用を捻出することなく手続きを進めることができます。猶予は受給中に限られるため、手続き中に保護が終了した場合の返済の扱いは法テラスや担当弁護士に早めに確認してください。

段階3:事件終了後の償還免除

自己破産の免責決定など、依頼した事件が完全に終了した段階で、最終的な費用の取り扱いが確定します。事件終了時にも生活保護を受給している場合は、申請により立て替えられた費用の償還が免除されます。

注意

費用の免除は自動的には適用されません。事件終了後に法テラスへ「償還免除申請書」および直近の「生活保護受給証明書」を提出しないと立替金の支払義務は残ったままになります。必ず申請手続きを行ってください。

補足・参考

法テラスはインターネットによる償還免除申請サービスの開始を案内しています。対象や手続き方法は担当の弁護士や法テラスの窓口で確認してください。

なお、自己破産手続きにおいて裁判所へ納める予納金(管財事件となった場合の引継予納金など)のうち、法テラスの立替対象とならない裁判所実費が生じる場合があります。実費の取り扱いは地域や裁判所の運用によって異なるため、担当の専門家に事前に確認しておくことが大切です。

法テラス相談から借金整理完了までの5ステップ

生活保護受給中の相談者が法テラスの窓口を通じて弁護士・司法書士に借金整理を依頼し、福祉事務所へは別途届け出るという関係を示した図

ステップ1:法律相談の予約申し込み

まずは最寄りの法テラス地方事務所へ電話で予約を行います。一部の相談場所ではWeb予約も可能です。予約の際には、現在生活保護を受給中であること、借金問題に関する相談であることを明確に伝えておくと、案内が円滑になります。

ステップ2:相談当日の持ち物と書類の準備

相談当日は限られた時間の中で状況を把握する必要があるため、事前の準備が重要です。主に以下の書類を揃えておきます。

・生活保護受給証明書(福祉事務所で取得)

・本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)

・借入先の一覧、利用明細、督促状、契約書など借金の総額がわかる資料

・預貯金通帳のコピー(直近数カ月分)

ステップ3:弁護士・司法書士との面談相談

担当の弁護士または司法書士と面談し、借入の経緯、総額、生活状況を伝えます。生活保護受給者の場合、返済原資を確保しにくいため、自己破産を軸に検討されることが多くなります。

ステップ4:民事法律扶助の申込と審査

専門家に正式に依頼することが決まったら、法テラスに対して費用の立替申込を行います。必要書類を提出後、法テラス内で資力要件や申立理由の審査が行われ、承認されると契約が成立します。この段階で受任通知が各債権者へ送付され、貸金業者などからの直接の督促は原則として止まります。

ステップ5:手続きの実施と完了後の免除申請

裁判所への破産申立などを行い、手続きが進められます。裁判所から免責許可決定が下りて事件が終了したら、速やかに法テラスへ償還免除の申請書と生活保護受給証明書を提出します。審査を経て免除が決定されると、立替金の支払い義務が免除されます。手続きの終了後は福祉事務所へも報告を行ってください。

生活保護受給中に選べる債務整理3種類の違い

任意整理の特徴と受給中の適否

任意整理は、裁判所を通さずに各債権者と直接交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長を取り決める手続きです。

ただし、手続き後も元本の返済を継続する必要があるため、就業収入がなく生活保護費のみで暮らしている方は、返済原資を確保できません。保護費を返済に充てると福祉事務所の指導対象になり得るため(ポイント1参照)、受給中の選択肢としては適さないケースが一般的です。

個人再生の特徴と受給中の適否

個人再生は、裁判所に申し立てを行い、借金額に応じて定められた最低弁済額まで減額して原則分割返済する手続きです。

任意整理と同様に継続的な返済義務が残るため、法律上「将来において継続的に収入を得る見込み」が必要となります。生活保護費は返済原資とみなされにくく、受給中の申立ては認められにくいのが実情です。

自己破産の特徴と受給中の適否

自己破産は、裁判所に申し立てを行い、財産を清算した上で残りの借金の支払い義務を免除(免責)してもらう手続きです。

返済を継続しないことを前提としているため、受給中は自己破産が検討されやすい手続きです。免責が確定すれば税金など一部の債務(非免責債権)を除き、法的な支払い義務がなくなるため、経済的な再起を図ることができます。

手続きの種類 将来の返済 受給中の適合性
任意整理 あり 返済原資がなく不向き
個人再生 あり 継続収入要件を満たしにくい
自己破産 なし(免責許可時) 主な選択肢

なお、借金の主な原因がパチンコや競馬、競艇などのギャンブルである場合、破産法第252条第1項第4号の「免責不許可事由」に該当する可能性があります。

しかし、不許可事由に該当する場合であっても、借金の経緯を反省し生活再建への意欲が認められれば、裁判所の裁量によって免責が認められる「裁量免責(破産法第252条第2項)」の制度が存在します。ご自身の状況で裁量免責が見込めるかどうかは、面談時に弁護士へ詳しく説明し判断を仰ぐ必要があります。

状況別の相談先と確認事項【比較表】

現在の状況 適した相談窓口 窓口で確認すべき主要項目
生活保護を受給中で借金がある 法テラス / 福祉事務所 ・立替制度の利用可否
・受給中の返済猶予
・事件終了後の免除条件
借金があり生活保護を申請したい 福祉事務所 / 弁護士会 ・保護申請の手続き要件
・委託援助事業の利用
・自己破産の併用
法テラスの予約が取れない・対象外 地域の弁護士会法律相談センター ・受給者の受任可否
・相談料無料枠の有無
・分割支払いの可否
督促が激しく精神的負担が大きい 消費生活センター(局番なし188) ・多重債務相談の案内
・公的支援窓口の紹介
・受任までの応急対応

弁護士会によっては、日本弁護士連合会の委託援助事業により生活保護の申請や審査請求の代理を費用負担なしで依頼できる場合があります(東京弁護士会の案内。地域により異なります)。法テラスの予約枠が混み合っている場合は、自治体の窓口や地域の弁護士会相談窓口も選択肢のひとつとして検討してください。

生活保護受給中の借金整理で注意したい4つのポイント

ポイント1:生活保護費を借金の返済に充てると指導対象になり得る

生活保護法に基づき支給される保護費は、最低限度の生活を維持するために支給されているものです。保護費は借金の返済原資として想定されておらず、返済に充てると福祉事務所の指導対象になり得ます。

ポイント2:借金の存在と債務整理の経過を福祉事務所へ報告する

生活保護受給中は、生活上の重大な変化や金銭の出入りについて福祉事務所に報告する義務があります。自己破産などの手続きを行う際は、相談を始める段階および免責が確定した段階で、必ず担当ケースワーカーに報告を行ってください。

ポイント3:償還免除の手続きを忘れずに行う

免除は自動ではなく事件終了後の申請が必要です(段階3参照)。手続き完了後は速やかに必要書類を法テラスへ提出してください。

ポイント4:借入を繰り返しがちな場合は専門窓口で相談する

借金の背景にギャンブルや過度な支出習慣がある場合、債務を整理するだけでは根本的な再発防止にならないことがあります。生活再建に向けたサポートとして、精神保健福祉センターや地域の保健所など、公的な相談窓口を活用することも選択肢のひとつです。

法テラスの対象外になった場合の相談先の選び方

法テラスは生活困窮者にとって有用な制度ですが、「審査に時間がかかるため今すぐ督促を止めたい」「近くの事務所で予約が埋まっている」「以前に利用要件を満たせなかった」といった理由から、利用が難しいケースもあります。

民間の法律事務所に相談を検討する場合は、生活保護受給中の案件に対応可能かどうかを事前に確認することが不可欠です。すべての法律事務所が受給者の受任に対応しているわけではないため、問い合わせの段階で以下の点を確認してください。

・生活保護を受給している状態でも受任・相談が可能か

・初回の相談料が無料となっているか

・法テラスの立替制度をその事務所経由で申し込めるか(持ち込み方式)

・費用の分割払いや支払い猶予に対応しているか

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よくある質問

生活保護を受けていても法テラスで借金の相談はできますか?
利用可能です。生活保護受給者は法テラスの定める資力基準(収入・資産)を満たしていると扱われるため、無料法律相談を受けることができます(相談回数には上限があります)。
立て替えてもらった弁護士費用は、受給中も返済が必要ですか?
生活保護受給期間中は、立替金の返済が猶予されます。そのため、毎月の生活保護費から費用を支払う必要はありません。
費用の償還免除申請は、どのような手順で行いますか?
自己破産などの手続きが完了(免責許可決定など)した段階で、法テラスへ「償還免除申請書」と直近に取得した「生活保護受給証明書」を提出します。審査を経て要件を満たしていることが確認されれば、支払いが免除されます。
生活保護費で少しずつ借金を返済することは認められますか?
保護費は最低生活の維持のための給付で返済原資として想定されておらず、借金の返済に充てると福祉事務所の指導対象になり得ます。早期に債務整理を検討することが求められます。
借金の原因がパチンコや競馬などのギャンブルでも自己破産できますか?
ギャンブルは破産法上の「免責不許可事由」に該当する場合がありますが、事情を反省し更生の姿勢を示すことで、裁判所の裁量により裁量免責が認められる場合があります。見込みは弁護士に確認してください。
福祉事務所やケースワーカーに内緒で手続きを進められますか?
法テラスの利用には福祉事務所が発行する受給証明書が必要なため、内緒で進めることは現実的ではありません。生活状況の変化は福祉事務所への届出事項でもあります。
法テラスの相談予約はどのように取ればよいですか?
お住まいの地域を管轄する法テラス地方事務所へ電話するか、法テラス公式ウェブサイトのオンライン予約システム(対応事務所のみ)を利用して申し込みます。受給中である旨を伝えると案内がスムーズです。

⚖️ 無料で借金問題を相談できる窓口

自己破産・任意整理・個人再生を含む借金問題は、専門家への早期相談で負担を抑えて解決できる場合があります。以下は無料で相談を受け付けている窓口です。

・法テラス(日本司法支援センター) — 収入要件を満たす方は無料相談+弁護士費用立替も可能

・弁護士ドットコム 借金・債務整理の相談 — 全国の弁護士に無料相談

※本記事は一般的な解説であり、具体的な手続きは資格を持つ弁護士・司法書士にご相談ください。

どこに連絡する?相談窓口と受付日時の確認方法

相談先が分からない場合の問い合わせ先は、法テラス・サポートダイヤルです。電話番号は0570-078374です。受付日時は、連絡前に公式案内で確認してください。

問い合わせの目的確認する窓口事前に確認すること
相談先を紹介してほしい法テラス・サポートダイヤル電話の受付日時と利用する回線への案内
弁護士などと法律相談をしたい最寄りの法テラス相談会場の所在地、相談日時、予約先の連絡先
生活保護に関する専用相談を探したい地域の弁護士会専用窓口の有無、対象となる相談、連絡先と実施日時

電話の受付時間と相談の実施日時は、分けて確認しましょう。弁護士会の専用相談についても、その窓口の案内を確認してください。

出典:法テラス・サポートダイヤルの公式案内

生活保護の申請前や却下・停止について困ったときは

生活保護の申請前や、却下・停止に困った段階でも、法律相談の窓口を確認してください。弁護士が申請や不服申立てを代理する場合があります。

困っていること弁護士に相談する内容
生活保護の申請を進めたい保護開始申請の進め方と代理を依頼する必要性
受給中の保護内容を変更したい保護変更申請について代理を依頼する必要性
却下・停止・廃止の決定に納得できない決定への審査請求や再審査請求を検討すべきか
保護費の返還額に納得できない返還額の決定に対する不服申立ての見通し

決定への対応は、弁護士に内容を伝えて相談しましょう。代理を依頼する場合は、援助の対象となるかも確認が必要です。法テラスや地域の弁護士会に、相談窓口と利用条件を問い合わせてください。

出典:日本弁護士連合会の生活保護に関する案内

借金以外の相談先も法テラスに聞いてよい?

法テラスは、離婚や労働問題、相続なども相談の対象として案内しています。無料法律相談には利用条件があるため、相談内容とあわせて窓口で確認しましょう。

問い合わせる際は、相談先の案内を希望するのか、個別の法律相談を希望するのかを伝えてください。情報提供では、担当者が問い合わせに応じた制度や相談窓口を案内する仕組みです。

個別の事情について法律相談を希望する場合は、近くの法テラスに予約方法を確認しましょう。

出典:法テラスの情報提供の案内、無料法律相談・費用立替についてのよくあるご質問

まとめ|生活保護受給中の借金は法テラスを活用して整理を

この記事のまとめ

・生活保護受給者は法テラスの無料法律相談および費用の立替制度を利用できる

・受給期間中は立替金の返済が猶予され、事件終了後も受給中なら償還免除を申請できる

・返済が不要となる「自己破産」が主たる選択肢となり、ギャンブル原因でも裁量免責の余地がある

・保護費からの借金返済は指導対象になり得るため、手続きの経過は必ずケースワーカーへ報告する

・免除は自動適用ではないため、事件終了後に必ず免除申請書を提出する

生活保護を受給している状況下で借金を抱えていると、精神的な負担が重なり将来への不安が募りやすいものです。しかし、公的制度である法テラスの民事法律扶助を活用すれば、手元資金がなくても費用猶予や償還免除を受けながら借金を整理することが可能です。

まずは福祉事務所の担当者に状況を相談し、法テラスや地域の弁護士会などの公的窓口を通じて、生活の立て直しに向けた具体的な手続きを進めていきましょう。

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